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カテゴリー3
英賀彦神・英賀姫神・英賀獅子

神棚

家庭のまつりには、
神棚まつりと祖先まつりがあります。 

日本では古くから、お正月にお迎えする歳神さまをはじめ、台所には竈神さま、井戸には井戸神さまなど、さまざまな神さまをそれぞれにおまつりしてきましたが、近世以降は、伊勢の神宮の御神札(神宮大麻)と氏神さまの御神札、また特別に崇敬している神社があれば、その御神札を神棚におまつりして、神棚まつりを行うのが一般的となって今日に至っています。

 祖先まつりは家代々のご祖先をおまつりするもので、御霊舎で行います。祖先まつりを行うのは、古来日本では、祖先の霊はこの世にとどまって祭りを通して人と交わり、この世の子孫を守ってくれると信じられているからです。ところで、祖先まつりは仏式が本来と考えている方が多いようですが、仏教はもともと神や霊の存在を認めるものではありませんから、仏壇による祖先まつりも、こうした日本の伝統的な祖先を敬う心を土台としているのです。

おまつりする場所  

 家庭のまつりは、日常生活における一家の中心となる行事ですから、神棚や御霊舎をおまつりする場所は、家の内でも清浄なところを選ぶようにしましょう。一般には、清らかで明るく、静かで高いところに、南向き、あるいは東向きにおまつりするのがよいと言われ、神棚は座敷に、御霊舎は居間におまつりすることが多いようです。

 しかし、今日の住宅事情を考えますと、このような場所が見当たらないことも多く、神棚と御霊舎をどのようにおまつりしたらよいのか判らないという声がよく聞かれます。

 こうした場合は、家族が親しみを込めて、毎日お参りのできる場所を第一に考えます。それは、私たちをいつも見守って下さっている神さまやご祖先と共に暮らし、親しみを込めておまつりすることが家庭のまつりの原点だからです。ですから、家族がいつも集まって会話をしたり食事をするような、家庭生活の中心となる部屋の適当な場所に、丁重におまつりすればよいのです。また、神棚と御霊舎を同じ場所に並べておまつりすることになったとしても、神さまとご祖先を親しみと感謝を込めておまつりすることを大切に考えれば、差し支えないことと言えるでしょう。


宮形と御霊舎

 家庭のまつりを行う場所が決まりましたら、神棚まつりに必要な宮形を用意します。宮形は、御神札をお納めするためのものです。宮形の形や大きさは様々ですが、おまつりする場所(棚を吊る場合は棚の大きさ)を考えて適当なものを選びます。

 祖先まつりには、御霊舎を用意します。御霊舎は、祖先の霊が鎮まる霊璽をお納めするものです。宮形も御霊舎も、神社でお祓いしたものをお頒けしていますので、近くの神社にお尋ねください。

 神棚と御霊舎を同じ場所におまつりする場合は、宮形と御霊舎の座位を考えて、下図のように宮形と御霊舎を並べてすえます。


家庭のまつりに必要な祭器具
  
 家庭のまつりを行うにあたって用意するものに、①注連縄、②紙垂、③榊立、④瓶子、⑤水器、⑥平瓮、⑦三方(又は折敷)、⑧燈明などの家庭用祭器具があります。

 注連縄は細いものを牛蒡注連、太いものを大根注連と呼び、稲藁を左綯にしたもので、これに四垂れ(または八垂れ)の紙垂を等間隔にはさみ込み、神棚の上部に取り付けます。ここが神聖な場所であることを示すものです。紙垂は簡単に作れますので、汚れたり、破けたりしたときは取り替えましょう。また、注連縄は細い縄でもかまいません。

 榊立は、神の宿る木、栄える木という意味をもつ榊を立てるためのものです。豊かな緑は、みずみずしい生命感にあふれて、神霊の宿る場所にふさわしいものです。地方によっては、樫、松、杉などを用いることもありますが、常に青々とした常緑樹を神棚や御霊舎の前に立てておくよう心掛けましょう。

 瓶子、水器、平瓮、三方は、神饌(神さまやご祖先の召し上がりもの)を供えるためのものです。瓶子にはお酒を、水器にはお水を入れ、平瓮にはお米やお塩を盛り、これらを三方にのせてお供えします。その際には瓶子、水器の蓋は外します。祭器具は家庭用の食器と一緒に洗わないようにします。


御紙札の納め方

 神棚まつりを行う前に、神社でお受けした御神札を宮形にお納めします。御神座の順位は、中央を最上位とし、次に向って右、その次が向って左になります。

 三社造の宮形では、中央に私たちの総氏神さまである伊勢の神宮の神宮大麻を、向って右には氏神さまの御紙札を、向って左には崇敬している神社の御神札をお納めします。
 一社造の宮形の場合は、神宮大麻を一番手前に、そのうしろに氏神さま、そのうしろに崇敬する神社の御神札を重ねてお納めします。

 各地の神社にお参りした際にいただいた御神札も、崇敬する神社の御神札のうしろに重ねておまつりします。御神札の数が増えて、宮形にお納めすることができなくなったときは、宮形の横に丁寧に並べておまつりしましょう。


おまつりは毎日欠かさず行いましょう。  

 家庭のまつりは、毎日欠かさず行います。毎朝、食事の前に洗面し口をすすいだ後に、まず神饌を整えます。毎日お供えするものは、お米、お塩、お水の三品です。榊立の水を取り替え、燈明がある場合にはこれをともし、神棚と御霊舎にそれぞれ神饌をお供えして、先に神棚まつりを、つぎに祖先まつりを行います。

 お正月や毎月一日、家族の記念日などには、お米、お塩、お水、お酒のほかに魚や野菜、果物をお供えしましょう。私たちが特別の日に、御馳走でお祝いするのと同様、こうした日には特別におまつりします。

 手狭な場所に神棚と御霊舎を並べておまつりしている場合は、神饌は一つでも構いません。神饌はおまつりの後に、おさがりとして家族みんなでいただきます。また、戴き物や初物も、神棚と御霊舎にお供えしてからいただきましょう。

家族みんなでお参りしましょう

 お父さん、あるいはお母さんが毎朝、家族を代表して神棚まつりと祖先まつりを行い、家族が今日一日、無事に過ごせますようにとお参りします。

 このとき、家族が揃ってお参りできればよいのですが、あわただしい朝に、そうした時間が持てないこともあるでしょう。そのようなときは、出かける前に、家族それぞれが神棚と御霊舎をお参りするようにしましょう。そして、帰宅時や就寝前にも、神棚と御霊舎にお参りします。家族で交わす「いってきます」、「ただいま」、「おやすみなさい」の挨拶を、神棚と御霊舎におまつりしている神さまやご祖先に申し上げ、祈りと感謝を捧げるのです。

 こうした毎日のお参りを通じて、自分のことだけでなく、家族それぞれのことを願って神棚や御霊舎に手を合わせている自分に気づくはずです。おそらく家族全員が、同様の思いで手を合わせているのでしょう。そんなときに、互いに思いやり、いたわり合う家族の絆を、そして家族のあたたかさ、大切さを感じるのではないでしょうか。一日のわずかな時間、家族みんなが神棚と御霊舎に手を合わせ、家族の絆と生命のつながりを実感する、そんな家庭ってすばらしいと思いませんか。

お正月は新たな気持ちで始めましょう

 年の暮れになると、どの家庭でも大掃除をして新しい年を迎える準備をします。その際には、神棚も御霊舎も同様にきれいにし、宮形にお納めする御神札も新しくします。

 これまでおまつりしてきた御神札は、お守りなどと一緒にまとめて、神社に設けられている古神札納所にお納めするか、神職さんに直接お渡しして、お焚き上げをお願いします。一年もたちますと、旅行の際に各地の神社をお参りするなどして、その年におまつりしてきた御神札が随分と多くなることもありますが、遠方の神社の御神札を近くの神社にお納めしても差し支えありません。  

 大切なことは、家族が清々しい気分で新年を迎えようとするときには、神棚も御霊舎もきれいに御神札も新しくして、新たな気持ちで家庭のまつりを続けてゆくことです。

 英賀神社でも、毎年12月27日になると、各町氏子の奉仕により、正月の注連縄等の飾り付けが行われます。全ての注連縄は、氏子がわらを叩き編み上げた手作りの物で、この日を境に境内はお正月を迎える雰囲気に染まります。

お参りの作法

 神棚や御霊舎をお参りするときの作法は、神社に参拝するときの作法と同じ、二拝(礼)二拍手一拝(礼)です。
神棚や御霊舎の前で、まず軽く頭を下げてから二拝(深くお辞儀をする)し、次に拍手を二度、次に一拝します。
そして、退くときにはまた軽く頭を下げます。